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マイナンバーと法定調書について

マイナンバーと法定調書

平成28年1月1日から運用が開始するマイナンバー制度は、税と社会保障の分野に大きな影響を与えます。

 

以下では、そのうちの1つとして、マイナンバーが法定調書に与える影響について考えます。

法定調書とは

法定調書とは、会社等が従業員に対して給与を支払った場合や委託契約先に報酬を支払った場合に税務署に報告するための書類のことを言います。

 

法定調書は、脱税を防ぐうえで非常に重要です。

 

例えば・・・

フリーランスのAさんが、原稿を作成しB社から1年間に200万円の報酬を受けた場合

B社から税務署に対して、B社はAさんに1年間で200万円の報酬を支払いましたよという内容の文書が送付されます。
これが法定調書です。

ちなみに、この例の場合の法定調書の正式名称は「報酬、料金、契約金及び賞金の支払調書」といいます。

 

この法定調書は、税や所得の種類に応じて61種類あり、所得税に限って言えば、44種類があります。

法定調書が脱税を防ぐ仕組み

確定申告の際、Aさんは事業所得を100万円として申告したとします。

 

しかし、税務署はB社から送付されてくる法定調書により、AさんがB社から原稿料として200万円を受け取っていることを把握しているので、申告所得が100万円しかないと申告漏れがあると判断します。

 

すると、税務署からAさんに「お尋ね文書」が送付されたり、税務調査が入ったりします。
このようにして、法定調書を利用して脱税を防止する仕組みが出来上がっています。

法定調書が脱税を防ぐ仕組み

 

法定調書は所得税だけで44種類がありますので、ほぼすべての所得は確定申告の有無にかかわらず、税務署に把握されています。

 

 

マイナンバー導入前の法定調書の問題点について

今度は、フリーランスの山川太郎(昭和11年11月11日)さんの場合を見てみましょう。

山川太郎さんの場合

X社から200万円、Y社から100万円、Z社から50万円の原稿料(1年間)を受け取っていたとします。

 

しかし、山川さんは、X社には正しい個人情報を申告していましたが、Y社には、山川二郎の偽名で、Z社には生年月日を昭和12年12月12日と偽って報告したとします。

 

この場合、法定調書が各社から税務署に送付されても、税務署では各社から送られてくる3枚の法定調書をそれぞれ別人のものと判断します。

 

よって、確定申告の際に、Aさんが、正確な個人情報を報告したX社からの所得のみを申告し、他社からの所得を申告しなくても、税務署はそれを指摘できません。

マイナンバーにより申告所得の誤魔化しができなくなる

しかし、マイナンバー制度が導入されると法定調書が同一人物のものであるかどうかは氏名や生年月日ではなくマイナンバーにより判断されます。

 

その為、氏名や生年月日を誤魔化しても影響はありません。
そもそも、マイナンバーが提出される際に本人確認が義務付けられますから、氏名や生年月日を誤魔化すことはできません。

 

以上のように、マイナンバーの導入により氏名や生年月日を誤魔化して税務署に正確に所得を把握されることを防ぐことはできなくなります。

マイナンバーにより申告所得の誤魔化しができなくなる

 

確定申告の際には、所得を正確に申告する努力がますます必要になってくるといえるでしょう。

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