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マイナンバーと雇用保険の不正受給について

マイナンバーと雇用保険の不正受給について

平成28年1月から運用が開始されたマイナンバー制度は、税と社会保障関係の様々な分野に対して大きな影響を与えることが予想されています。

 

そこで、以下では、マイナンバーが雇用保険の不正受給防止に果たす役割について解説します。

 

雇用保険からの基本手当の給付の仕組みについて

原則として、雇用保険の被保険者として会社に1年以上継続勤務した後に会社を退職し、ハローワークに行って一定の手続きをすると、90日から最高で330日分の基本手当(失業保険)を受給することができます。

 

しかし、この基本手当(1日単位で計算し、28日間分についてまとめて支給)は、支給対象となる日に、アルバイト等で収入を得ていると、その収入額が基本手当日額を上回る場合には、その日について基本手当を受けることができません。

 

また、その収入が基本手当日額を下回る場合には、その差額が支給されます。

 

分かり易くするためにイメージで説明すると・・・

基本手当の日額が5,000円の方が、その日に会社に勤務して6,000円の収入を得ていた場合には、その日について基本手当は支給されません。

 

また、同じく、その日に会社勤務により2,500円の収入を得ていた場合には、差額の2,500円が基本手当として支給されます。

マイナンバー導入前の基本手当の不正受給の調査について

マイナンバー制度導入前ですと、基本手当の対象となる日に収入があったかどうかは、基本手当受給者の自己申告によります。

 

よって、基本手当の対象となる日に働いていて、収入があるにもかかわらず、収入なしと申告することもできるので、収入に関して虚偽の申告をすれば、不正受給も可能です。

 

ハローワークの方で、不正受給の疑いがあると感じた場合には、調査が行われます。

 

その際に、例えば、税務署に照会して、不正受給の疑いがある方に収入があるかどうかの調査や、年金事務所に照会して、その方が基本手当の対象期間に会社に勤務した実体がないかどうかの調査が行われます。

 

しかし、この場合には、ハローワークの職員が税務署や年金事務所を訪問したり、文書で照会を行なったりして、結構な手間がかかりますし、時間もかかります。

 

また、不正受給者が偽名を使っていたり、住所を偽っているような場合には、適切な調査が行えない場合もあります。

マイナンバー導入後の基本手当の不正受給の調査について

マイナンバーが導入されると、ハローワークでは、基本手当受給者のマイナンバーを取得します。
このマイナンバーには、税に関する情報と社会保険(厚生年金)に関する個人情報が紐付けされています。

 

よって、基本手当の不正受給が疑われる場合、ハローワークでは、その方のマイナンバーを使えば、その方が基本手当の受給期間に厚生年金に加入しているかどうかが、すぐに分かります

 

厚生年金は会社に雇用されていなければ加入できません。

 

マイナンバーを使った調査で、基本手当受給者が基本手当の受給期間内に厚生年金に加入していることが判明し、かつ、その期間について基本手当受給者が無収入であると申告していれば、不正受給が明らかとなります。

 

また、不正受給が疑われる基本手当受給者のマイナンバーを使って税務署等に照会を行なえば、その受給者の基本手当を受けた年の収入がすぐに分かります

 

よって、例えば、基本手当を半年以上期間受給しているにもかかわらず、その年の税務当局が把握しているその方の年収が異常に高い場合には、基本手当の不正受給が疑われます。

 

このような調査は、もちろんマイナンバー導入前にも行われておりましたし、それにより基本手当の不正受給を摘発することももちろん可能です。

マイナンバー導入後の基本手当の不正受給調査について

 

しかし、マイナンバー導入後は、文書による照会や職員の訪問などなくても、こういった調査が、パソコン上で行えるようになり、しかもより正確に行なえるようになります

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