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マイナンバーと税収について

マイナンバーと税収について

平成28年1月から運用が開始されるマイナンバー制度は、税と社会保障の様々な分野に大きな影響を与えることが予想されます。

 

そこで、以下では、マイナンバー制度の導入で、税収がどのくらい増えるか、ということについて考えます。

個人や法人の収入の大半は税務署に把握されている

税に関しては、様々な調書が作成されて、税務署に提出されています。

例えば・・・

 

会社が従業員に一定金額以上の給与を支払うと、毎年1回、源泉徴収票が会社から税務署に提出されます。

 

また、法人や不動産業を営む個人が、一定の金額以上の不動産に関する賃借料を支払うと、その法人や個人から、不動産の使用料等の支払調書が税務署に提出されます。

 

さらに、法人や不動産業を営む個人が、土地や建物、船舶などを購入し、一定額以上のその対価を売主に支払った場合には、不動産等譲受けの対価の支払調書」を税務署に提出する必要があります。

上記のような法定調書は全部で66種類あります。

 

収入が発生すると、その支払主から税務署に報告書が提出されるわけですから、個人や法人の収入は、その多くの部分が税務署に把握されていることになります。

マイナンバーの導入で、税務調査が効率化されるやり易くなる

同一人物に係る法定調書に記載されている収入額を合計すれば、その者の収入を把握することができます。
しかし、法定調書に記載されている個人が同一人物であるということの確認作業は、意外に難しいものです。

 

マイナンバー導入前であれば、その確認は、氏名、住所、生年月日、性別の基本4情報で行われておりました。

 

しかし、基本4情報による本人確認では、結婚による氏名変更、転居による住所変更があった場合に、変更前の氏名や住所が記載された法定調書と変更後の氏名や住所が記載された法定調書を同一人物と判断できないケースがよく起こります。

 

また、仮に住所や氏名の変更がない場合でも

例えば・・・

 

氏名で言えば  高橋と橋   阿部と阿倍
住所で言えば  ○○市1丁目1番1号と○○市1-1-1

 

など、同一人物の情報であるにもかかわらず、別人のものと判断したり、別人の情報を同一人物のものと判断することは、コンピューターではよく起こります

マイナンバー導入で法定調書の本人確認作業は、マイナンバーによって行われるようになります。
これにより、作業が正確になると同時に、迅速に行われるようになります。

 

よって、マイナンバーの導入によって、税務署が税務調査(脱税調査)をより効率的に行なえるようになることは間違いありません

マイナンバー制度の導入で税収はどのくらい増えるか

1年間に国税庁や税務署の税務調査により発覚する脱税の金額は約2,000億円と言われています。

 

1年間に税務調査の対象となる企業の、日本全国の総企業数に対する割合は、約3%程度ですから、仮に、すべての企業に対して税務調査が行われた場合に発覚する脱税の金額は約6兆6千億円になります。

 

平成27年度の国家予算は約54兆円ですから、6兆6千億円は税収の約12%に上ります。
同じく同年度の公債費は36.8兆円ですから、6兆6千億円は、国の1年間の借金の約18%となります。

 

マイナンバー制度の導入によって、税務調査が入った企業の割合が3%から100%に上昇するとは極端な仮定ですが、マイナンバー制度の導入で税務調査が効率的に行なわれるようになるため、一定割合の調査率の向上は間違いありません

マイナンバー制度の導入で税収はどのくらい増えるのか

 

調査率が1%上がると、約660億円の税収の増加が見込まれることになります。

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